【鉄則FX】スイングトレード戦術 日足・週足で方向感を確認

スイングトレード
  1. スイングトレードとは?
    1. スイングトレードは「忙しい人」にも向いている
    2. 「トレンドに乗る」戦術との相性が良い
    3. なぜ初心者におすすめなのか?
  2. なぜ日足・週足が重要なのか?
    1. 上位足は「地図」、下位足は「虫眼鏡」
    2. 上位足に逆らうと「波に逆らって泳ぐ」ことに
    3. トレンドに逆らうと勝率が大幅に低下
    4. まずは“週足・日足”から始めよう
      1. ① トレンドの向き(上昇・下降・レンジ)
      2. ② 重要なサポートライン・レジスタンスライン
      3. ③ 移動平均線(MA)の傾きとクロス
      4. 補助指標として使えるもの(上記の補完に)
    5. 骨格を見抜く3つのチェック
  3. USD/JPYのスイングトレード分析例
    1. 分析対象:2022年9月〜11月のUSD/JPY相場(上昇局面)
      1. ① 週足の確認:長期的な上昇トレンド
      2. ②日足の確認:押し目形成中の場面
      3. ③ 4時間足でエントリータイミングを精査
    2. エントリープラン
    3. 結果と検証
    4. TradingViewなどで検証しよう
  4. エントリー&エグジットの戦略構築
    1. 戦略の基本:上位足で“方向性”、下位足で“タイミング”
    2. エントリー戦略(例:買いの場合)
    3. エグジット戦略:利確と損切りのルール
    4. 事前にシナリオを立てておくことの重要性
    5. 戦略は「事前準備」で8割決まる
  5. トレードノートと検証 — 自分の勝ちパターンを作る
    1. なぜトレードノートが必要なのか?
    2. 書くべき7項目(テンプレート付き)
    3. 検証のポイント:勝った・負けたの理由を深掘り
    4. 数十件を記録・検証することで「型」が見える
    5. 勝つトレーダーになるために「記録魔」になろう。
  6. 日足・週足を味方につけて着実に勝つ
    1. スイングトレードの成功ポイントおさらい
    2. まずは“方向感”を読む練習から
    3. 実際の行動に落とし込むステップ
    4. スイングトレードは「狙って勝つ」スタイル

スイングトレードとは?

FXの世界には、さまざまなトレードスタイルがあります。1日で完結するデイトレード、数秒〜数分の超短期を狙うスキャルピング、そして数日〜1週間程度ポジションを保有するのが今回ご紹介するスイングトレードです。

スイングトレードは「忙しい人」にも向いている

スイングトレードは、ポジション保有期間が長めなため、チャートをずっと監視する必要がありません。
たとえば以下のような方に特におすすめです:
• 昼間は仕事があってチャートが見られない
• 毎日の値動きに一喜一憂したくない
• 落ち着いて、論理的な取引をしたい

このスタイルの最大の利点は、「より大きな値幅を狙える」という点です。
短期トレードでは数pipsを狙いますが、スイングでは50〜200pips以上の利益を狙うことも珍しくありません。

「トレンドに乗る」戦術との相性が良い

スイングトレードでは、相場の大きな流れに乗ることが鍵となります。
そのためには、日足や週足で方向感(トレンド)を把握することが重要です。

これは、釣りに例えるなら「魚のいる場所に先に網を張っておく」ようなものです。
短期足だけを見ていても、相場の“流れ”を見誤ってしまう可能性があるため、全体地図(週足・日足)を見てから詳細(4時間足・1時間足)を見るのがスイングトレードの鉄則です。

なぜ初心者におすすめなのか?

初心者ほど、焦って売買してしまう傾向があります。
スキャルピングやデイトレードでは反射神経や経験が求められますが、スイングトレードは事前にシナリオを立てて待ち、条件がそろったらエントリーするという「考える力」が活かせる手法です。

また、頻繁なトレードをしない分、スプレッドや手数料といったコスト面でも有利です。

なぜ日足・週足が重要なのか?

スイングトレードを成功させるために最も大切なのは、大きな流れ=トレンドを見極めることです。
そのために必要なのが、日足や週足といった「上位足」の確認です。

上位足は「地図」、下位足は「虫眼鏡」

FXチャートは時間足によって見える景色が変わります。

時間足役割
週足長期の方向性(地形)日本全体の地図
日足中期の動き(地勢)県単位の地図
4時間足〜1時間足エントリーポイント(詳細)町中の道案内

スイングトレードでは、「週足→日足→4時間足」の順に確認することで、大局観と具体的なタイミングの両方を得ることができます。

上位足に逆らうと「波に逆らって泳ぐ」ことに

たとえば週足・日足が下落トレンドなのに、4時間足だけを見て「買いエントリー」してしまうと、短期的に上がってもすぐ押し戻されるリスクがあります。

これは、大きな川の流れに逆らって小舟を漕いでいるようなもの。
すぐに力尽きて、損切りになる可能性が高いのです。

トレンドに逆らうと勝率が大幅に低下

多くのトレード分析レポートでも、以下のようなデータが報告されています:
• 「週足・日足が同方向のときにエントリーした方が、勝率・利益率ともに安定する」(出典:Myfxbook、OANDA研究資料)
• 「短期足だけで判断すると、ノイズに翻弄されて損切りが増える傾向」(出典:Babypipsトレードジャーナル)

まずは“週足・日足”から始めよう

初心者こそ、「大きな流れに乗る」という意識が必要です。
週足と日足がそろって上昇しているときに「押し目買い」、下降しているときに「戻り売り」を狙うことで、無理なく流れに乗るトレードが可能になります。

第3章:チャート分析の基本 — 日足・週足で見るべき3つのポイント

日足・週足チャートは、トレンドの方向性と市場参加者の心理の蓄積を可視化したものです。
スイングトレードでは、これらのチャートを通じて“相場の骨格”を把握することが、勝率アップへの第一歩となります。

ここでは、日足・週足で必ずチェックすべき3つの要素を紹介します。

① トレンドの向き(上昇・下降・レンジ)

なぜ重要?

トレンドに逆らわないのがFXの鉄則。「上昇中に買う」「下降中に売る」が基本です。

判断方法
• 高値・安値の切り上げ/切り下げ
• 高値と安値が連続して更新されていれば、上昇(または下降)トレンドと判断
• ローソク足の実体が平均より長い方向に連続していれば強い流れがある証拠

例:日足で高値更新を続けるUSD/JPY → 押し目買いを検討

② 重要なサポートライン・レジスタンスライン

なぜ重要?

過去に何度も反発した価格帯は、相場が意識する「壁」となります。
そこを起点に反転したり、ブレイクしたタイミングがエントリーの合図になることが多いです。

判断方法
• ローソク足のヒゲや終値が何度も止められた価格帯
• 水平線ツールを使って、過去数ヶ月のチャートで目立つポイントを引く

例:週足で3回反発している145.00円ライン → 強力なレジスタンスとして注目

③ 移動平均線(MA)の傾きとクロス

なぜ重要?

移動平均線は、相場の平均的な流れを数値化したもの。
スイングでは20日移動平均線(20MA)や50MA、週足での100MAなどが使われます。

見るポイント
• 傾き:右肩上がりなら上昇、右肩下がりなら下降
• クロス:短期MAが長期MAを上抜ける(ゴールデンクロス)なら買いシグナル
• 価格との乖離:移動平均線から大きく離れたら反転の兆しにも

例:週足で50MAが上向き&価格がその上 → 上昇基調と判断

補助指標として使えるもの(上記の補完に)

• RSI(相場の過熱感):70以上で買われすぎ、30以下で売られすぎ
• MACD(トレンドの勢いと転換):0ライン越え、シグナルとのクロス

骨格を見抜く3つのチェック

チェックポイント意味活用例
トレンドの向き相場の流れを読む押し目買い/戻り売り判断に
サポレジライン強い価格帯を把握エントリー/利確ポイントに
移動平均線流れと勢いの可視化トレンドの持続・転換の判断

USD/JPYのスイングトレード分析例

ここでは、実際のUSD/JPY(米ドル/円)相場の過去チャートを用いて、スイングトレードの流れを具体的に解説します。
特に、「週足 → 日足 → 4時間足」の流れで方向感を確認しながら、エントリーポイントを見つけていくプロセスに注目します。

分析対象:2022年9月〜11月のUSD/JPY相場(上昇局面)

① 週足の確認:長期的な上昇トレンド

• 高値と安値が明確に切り上がっており、強い上昇トレンド
• 50週移動平均線も右肩上がり
• RSIは70に近づいており「過熱感」はあるが、トレンドの勢いは継続中

戦略:「押し目買い」を狙う方針が合理的

②日足の確認:押し目形成中の場面

• 145円台まで上昇した後、短期的に140円台前半まで下落
• しかし日足20MAがサポートとなり反発の兆し
• 下ヒゲをつけたローソク足が連続(買い圧力の表れ)

戦略:日足の押し目を確認し、「下げ止まり」で買い準備

③ 4時間足でエントリータイミングを精査

• 日足で確認した押し目が、4時間足では「ダブルボトム」形成
• ネックライン(例:142.50円)をブレイクしたタイミングで買い
• 損切り:ダブルボトムの底値の少し下(141.80円など)
• 利確目標:直近高値(145円付近)

エントリープラン

買いエントリー:142.60円
損切り:141.80円(▲80pips)
利確:145.00円(+240pips)
→ リスクリワード比:1:3

結果と検証

このトレードはその後145円まで上昇し、利確成功。
週足→日足→4時間足とマルチタイムフレーム分析を活用することで、無駄なエントリーを避けつつ、大きな利益を得ることができた一例です。

TradingViewなどで検証しよう

以下のような無料チャートツールを使えば、自分でも過去の相場を分析できます:
• TradingView
• OANDAラボ
• MT4やMT5のヒストリカルチャート機能

エントリー&エグジットの戦略構築

スイングトレードで利益を安定的に出すためには、感覚に頼らず、ルール化された戦略に基づいてエントリーとエグジットを行うことが重要です。
ここでは、マルチタイムフレーム分析(MTFA)を活用した戦略構築の手順を解説します。

戦略の基本:上位足で“方向性”、下位足で“タイミング”

以下の3段階で判断するのが鉄則です:
1. 週足でトレンド方向の確認(上昇 or 下降)
2. 日足で押し目・戻りの有無をチェック
3. 4時間足・1時間足でエントリーのタイミングを探る

このように、「大局から詳細へ」順に確認することで、流れに乗った合理的なトレードが可能になります。

エントリー戦略(例:買いの場合)

① 条件を整えるチェックリスト(買い)
• 週足:高値・安値の切り上げ、MAが右肩上がり
• 日足:押し目を形成、反発サイン(ピンバー・包み足など)
• 4時間足:サポートライン or 移動平均に反発しブレイク

② エントリーポイントの例
• 4時間足でダブルボトムを形成後、ネックラインを上抜けた直後
• 日足で移動平均線にタッチして反発の陽線が出現

補助:RSIが30〜50付近から上昇し始めるタイミングも好ましい

エグジット戦略:利確と損切りのルール

利確ポイントの設定
• 直近の週足 or 日足の高値を目標とする
• リスクリワード比が最低1:2以上になるように設定(例:損切り50pipsなら利確100pips以上)

損切りポイントの設定
• エントリー直前の安値・高値の少し外側(例:押し目の安値-5pipsなど)
• チャートの構造を壊す位置に置く(例:トレンドラインを明確に下抜ける水準)

事前にシナリオを立てておくことの重要性

エントリー前に以下をメモすることで、感情に左右されにくくなります:

項目記入例
週足の方向上昇トレンド
日足の状態押し目形成中
エントリープラン142.50円ブレイクで買い
利確目標145.00円(+250pips)
損切り水準141.80円(−70pips)
リスクリワード比約1:3.5

注意点:すぐに飛びつかない
• トレンド方向が出ていても、タイミングが早すぎるとダマしに遭うことも。
• 十分に「確認」→「反発」→「ブレイク」の流れが出てからエントリーするのが堅実です。

戦略は「事前準備」で8割決まる

スイングトレードでは、“待つ力”と“計画性”が鍵です。
事前にシナリオを立て、トレンドと調整の位置を見極めてから入ることで、勝率と利幅の両方を最大化することができます。

トレードノートと検証 — 自分の勝ちパターンを作る

FXで“継続的に勝つ”ためには、自分の成功・失敗の傾向を把握することが非常に重要です。
それを可能にするのが「トレードノート」です。プロトレーダーの多くが実践している習慣であり、初心者にとっても“伸びる近道”となります。

なぜトレードノートが必要なのか?

人は自分の負けパターンに気づかないまま繰り返す傾向があります。
トレードノートをつけることで:
• 同じ失敗を繰り返さない
• 得意な状況・時間帯・通貨ペアが分かる
• エントリーの根拠の精度が上がる

といった「勝ちパターンの蓄積」ができます。

書くべき7項目(テンプレート付き)

項目内容例
日付2022年10月10日
通貨ペアUSD/JPY
使用した時間足週足/日足/4時間足
エントリー理由週足・日足ともに上昇トレンド、4時間足でブレイク
エントリー価格142.60円(買い)
損切り・利確損切り:141.80円/利確:145.00円
結果と考察利確成功。4時間足のWボトムを確認できたのがよかった。次回も同じパターンを狙う。

検証のポイント:勝った・負けたの理由を深掘り

勝ったトレードの例:
• 上位足でトレンドが揃っていたか?
• 明確なテクニカルパターン(ダブルボトム、トレンドラインなど)があったか?

負けたトレードの例:
• 無理な逆張りになっていなかったか?
• 経済指標の影響を受けていなかったか?
• 損切りが適切だったか?早すぎなかったか?

特に「上位足の方向と一致していたか?」は最重要チェック項目です。

数十件を記録・検証することで「型」が見える

最初のうちは毎回ノートを書くのは手間かもしれませんが、30〜50件ほど記録して振り返ると、自分の中で:
• 「この形は勝てる」
• 「この形は負けやすい」

といったパターンが自然に浮かび上がってきます。
これが、あなただけの「勝ちパターン」の礎になります。

補足:記録は手書きでもExcelでもOK
• 紙のノート:図も描きやすく、視覚的に把握しやすい
• Excelやスプレッドシート:後で並べ替えやフィルタで分析可能
• TradingViewのチャートにコメント残すのもおすすめ

勝つトレーダーになるために「記録魔」になろう。

トレードは反省と改善の繰り返しです。
トレードノートを習慣化し、自分の成功パターンを再現できるようになれば、感情に流されず、“戦略的に稼ぐ”トレーダーへとステップアップできます。

日足・週足を味方につけて着実に勝つ

スイングトレードは、大きな流れに乗りながら中期的に利益を狙う戦略です。
初心者にも取り組みやすく、チャートに張り付かなくても成果が出しやすいというメリットがあります。

本記事を通じてお伝えしてきたのは、「日足・週足の活用が成否を分ける」という鉄則でした。

スイングトレードの成功ポイントおさらい

ポイント解説
週足・日足で相場の方向感を把握上位足でトレンドを確認することで、無駄な逆張りを防げる
トレードの根拠を複数足で検証日足の押し目、4時間足の反発など、根拠の重なりが勝率アップに
感情ではなくシナリオに沿った行動利確・損切りもルール通りに行い、ブレずに淡々と実行
トレードノートで勝ちパターンを蓄積取引を記録し、検証することで再現性の高い戦略が身につく

まずは“方向感”を読む練習から

最初から完璧にエントリータイミングを掴む必要はありません。
むしろ、「今の相場は上昇?下降?レンジ?」といった“相場の地図を読む”感覚を養うことが第一歩です。

そのために、毎日1枚だけでも日足チャートを見て分析する習慣をつけましょう。

実際の行動に落とし込むステップ

1. 毎朝 or 週初に週足・日足チャートを確認(方向性の把握)
2. トレードシナリオをノートに書く(条件・エントリー候補)
3. エントリー前にチェックリストで根拠を再確認
4. トレード後はノートに記録・検証する

これらを繰り返すことで、経験が“戦略”に変わり、勝ち筋が見えてきます。

スイングトレードは「狙って勝つ」スタイル

スキャルピングやデイトレードのように頻繁に売買しなくても、スイングトレードでは「選んで、待って、仕留める」というスタイルが可能です。

焦らず、急がず、日足・週足という“味方”と共に、じっくり勝ちに行く姿勢が、あなたのFXトレードを一段引き上げてくれるはずです。

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