【鉄則FX】1つの通貨ペアから始める 〜おすすめは「ドル円(USD/JPY)」〜

なぜ「1つの通貨ペア」から始めるべきか?

FXを始めたばかりの方が最初に混乱するのは、「どの通貨ペアを選べばいいか分からない」ということ。
そして多くの初心者がやってしまうのが、訳もわからないまま複数の通貨ペアに手を出して、どの動きにも対応できずに資金を減らすことがあります。

FX初心者にとって最初の壁は、「通貨ごとの値動きの特徴を把握できないこと」です。
複数の通貨ペアに手を出してしまうと、相場の“クセ”をつかむ前に混乱してしまうことが多いのです。

特にFXには、市場(時間帯)ごとに値動きのパターンが変わるという大きな特徴があります。
それを理解するには、まず1つの通貨ペアに絞って、時間帯ごとのリズムを体感することが重要です

例として、FXの基本ペアであるドル円を元にどういう市場ごとの特徴があるかを挙げてみます。

【東京市場(9:00〜15:00頃)】

  • 値動きは比較的穏やか。企業の実需(輸出・輸入)が中心。
  • 日本の経済指標(日銀短観、CPIなど)の影響が出やすい。
  • 朝のニュースや前日のNY市場の流れを引き継ぐことが多い。

💡 例:「前日のNY市場で米国株が急落した」→ 朝に円買いが進み、ドル円が下落


【ロンドン市場(16:00〜24:00頃)】

  • 欧州勢の参加で流動性が急増。
  • 欧州時間に発表される指標(独IFO、ECB政策発表など)が影響。
  • 東京市場との方向感が逆になることも多く、反転が起きやすい。

💡 例:「東京でドル円がじり高だったが、ロンドンで一転下落」→ 一時的な利確や欧州要因の影響


【ニューヨーク市場(21:00〜翌5:00頃)】

  • 一日で最も大きな値動きが出やすい時間帯。
  • 米国の経済指標(雇用統計、CPI、FOMCなど)の影響が直撃。
  • 投機的な動きが強まり、トレンドが明確に出ることも多い。

💡 例:「米CPIが市場予想より強く、ドル買い加速 → ドル円急騰」

こうした「時間帯ごとの傾向」や「通貨のクセ」は、1つの通貨ペアに集中するからこそ見えてきます。複数ペアを同時に見ると、「何がなぜ動いているのか」がわからなくなり、トレードが曖昧になります。まずは1つの通貨ペアに集中し、時間帯ごとの“呼吸”をつかむことが大切です。

このように、相場には**「通貨のクセ × 時間帯のクセ」**という二重のリズムがあります。

まずは「ドル円」など、世界的に安定していて情報量の多い通貨ペアを1つ選び、そのリズムを体で覚えること。

これが、長く生き残るための最初の一歩です。

「まず1つの市場に集中して、その“呼吸”を読むこと。それが成功の第一歩」
― リンダ・ラシュキ(米著名トレーダー)

まずは「ドル円(USD/JPY)」に絞れ!

どれから始めるか決めていないのであれば、「ドル円(USD/JPY)」から始めるべきです。
ドル円は世界で2番目に取引が多く、日本人だけでなく世界中のトレーダーが取引する“王道通貨ペア”だからです。

ドル円をおすすめする5つの理由

① 値動きが素直で予測しやすい

ドル円はテクニカル分析が効きやすく、トレンドが出ると持続しやすいという特性があります。

「ドル円はテクニカルの“教科書”としても使えるチャート」
― 某FX系YouTuber

② 世界的にも流動性が高く、スプレッドが狭い

取引量が多いため、注文が通りやすく、取引コスト(スプレッド)も非常に小さい
これは長くトレードを続ける上で大きなアドバンテージです。

③ 経済指標・要人発言の影響が読みやすい

ドル円は米国・日本という2つの安定した国の経済・金融政策に影響されるため、
指標スケジュールが予測しやすく、不意打ち的な大暴騰・暴落が比較的少ないです。

④ クロス通貨と違い、他の通貨ペアを見なくていい

ユーロ円(EUR/JPY)などのクロス円は、ユーロドルとドル円の双方の影響を受けているため、チャートが複雑です。
その点ドル円は、1つのチャートを見れば判断が完結する「直通ペア」なので、初心者に最適です。

⑤ リスクオフ時に買われやすく、ファンダも素直に反応

日本円は「世界最大の債権国通貨」かつ「安全資産」としての性格があり、相場が不安定な時には買われやすい
この特性も、長期的な読みを立てやすくしてくれます。

「怖い時は円に逃げる。それが世界中のトレーダーの共通認識だ」
― 元外銀ディーラー・高橋陽介氏

他の通貨ペアと比較してどう違う? ~なぜ“ドル円”なのか~

FXではさまざまな通貨ペアが取引できますが、初心者にとって**「最初の1本目」にふさわしい通貨ペアは限られています**。

ここでは、代表的な3通貨ペア(EUR/USD、GBP/JPY、EUR/JPY)と、ドル円の違いを詳しく比較します。

比較項目USD/JPY(ドル円)EUR/JPY(ユーロ円)EUR/USD(ユーロドル)GBP/JPY(ポンド円)
🔗 通貨構造米ドル × 日本円(直通)ユーロ × 日本円(クロス円)= EUR/USD × USD/JPYユーロ × 米ドル(直通)ポンド × 日本円(クロス円)= GBP/USD × USD/JPY
📈 値動きのクセ素直で安定・読みやすいトレンド性ありだが急反転・迷走もありフェイクが多くラインブレイクに注意非常に荒く、一気に動きやすい
🔄 参照チャートこれ1本でOKEUR/USD と USD/JPYこれ1本でOKGBP/USD と USD/JPY
📊 分析難易度◎ 初心者向き△ 中級者向き△ 中級者向き✕ 上級者向き
📉 スプレッド狭い(最小水準)やや広め狭い広め(変動性も高い)
🕐 よく動く時間帯東京・NY時間ロンドン・NY時間ロンドン・NY時間ロンドン時間中心・NYも荒れやすい
📊 経済要因米経済・日銀・米金利など欧州+日本+米国要素が複雑に絡む欧州経済・ECB・FRBが主軸英国+日本+米国+地政学要因
⚖️ ボラティリティ中程度で安定中〜高。読みにくい場面も中程度だがだまし多い高い。1日100〜200pipsも
🧭 初心者向きか?◎ 最もおすすめ△ 慣れてから△ コツが必要✕ リスク管理が必須

通貨ペア別・一言ポイント

  • USD/JPY(ドル円):最も素直でトレンドを掴みやすい。「まずはここから」が正解。
  • EUR/JPY(ユーロ円):二つのチャートに影響されるクロス円。分析力が試される。
  • EUR/USD(ユーロドル):世界一の取引量を誇るが、ラインブレイクにだまされがち。
  • GBP/JPY(ポンド円):「ポン様」とも呼ばれるボラティリティモンスター。攻めるなら覚悟を。

結論:スタートはドル円、慣れたら段階的にステップアップしていきましょう!

コメント

タイトルとURLをコピーしました