テクニカル指標について
テクニカル指標とは、過去の為替レートの動きを数学的に処理し、現在の「トレンド」「勢い(モメンタム)」「過熱感」「変動の大きさ(ボラティリティ)」などを可視化するチャート分析ツールです。
テクニカル指標を理解する 目的は、感情に流されず、客観的なルールに基づいて売買判断を下せるようになることです。
また、テクニカル指標を理解することで、以下のようなメリットがあります。
• 売買タイミングをあらかじめルール化できる
• 過去チャートへの遡及検証(バックテスト)がしやすい
• 初心者でも「数値」「線の交差」など視覚的に理解しやすい
テクニカル指標の種類
FX指標は大きく4つに分類できます。
- トレンド系指標
- オシレーター系指標
- ボラティリティ系指標
- 出来高・センチメント系指標
それぞれが示す相場の“側面”を理解し、組み合わせて使うと効果的です。
トレンド系指標
示すもの:相場の方向性(上昇/下降)と強さ
指標例:移動平均線(MA)、MACD 移動平均線(MA)
オシレーター系指標
示すもの:過熱感(買われすぎ・売られすぎ)やモメンタム(相場の勢い)の転換点
指標例:RSI、ストキャスティクス、CCI
ボラティリティ系指標
示すもの:値動きの幅・ブレイク前の収縮状況(「大きく値が動き出す直前の小さな値動き」)
指標例:ボリンジャーバンド、ATR
出来高・センチメント系指標
出来高・センチメント系指標は、重要な指標ではありますが、FXでは株とは違い板情報や出来高が取得しづらいです。
以下例に上げる代替データやポジション比率を参照して、推測する必要があります。
指標例:OANDAポジション比率(売買比率)、COTレポート(大口投機筋の先物ポジション)
まず取り組むべき指標
数ある指標の中で、まずは以下3つに絞って使い方を覚えましょう。
シンプルかつ重要度の高いものを組み合わせることで、売買判断の基礎が身けていきましょう。
移動平均線(MA)
• 設定例:5日SMA&25日SMA
• 使い方:
1. 5日SMAが25日SMAを下から上に抜けたら“買い”
2. 逆に上から下に抜けたら“売り”
• 練習方法:デモチャートで過去1ヶ月分の価格に当てはめ、ゴールデン/デッドクロスが出たポイントを振り返る
RSI
• 設定例:14日RSI、70/30のオーバーボート/オーバーソールドライン表示
• 使い方:
1. RSI70超え → 利確タイミングを探す
2. RSI30割れ → 押し目買いの候補
• 練習方法:横ばい(レンジ)相場でRSIの反転をきっかけに売買タイミングを手動で試してみる
3.3 ボリンジャーバンド
• 設定例:20日SMA+上下2σ
• 使い方:
1. バンドが極端に縮小(スクイーズ)したら様子見
2. 収縮後、価格がバンドを上抜け → 買い検討
• 練習方法:バンドスクイーズ→拡大の流れをデモでキャッチし、エントリー/エグジットの練習
実践へのステップ
1. デモ口座を用意し、上記3指標をチャートに表示
2. 指標のルールをノートに書き出し、シグナル発生時に手動でエントリー/エグジット
3. 取引記録に「指標名」「シグナル条件」「結果」「学んだこと」を整理
4. 慣れてきたら、MACDやストキャスなど第2弾指標も少しずつ組み合わせてみる
まずは「移動平均線」「RSI」「ボリンジャーバンド」の3本柱をしっかり使いこなし、トレンド把握・過熱感確認・リスク管理の基礎を固めましょう。リアルトレードに近い感覚を養うためにも、必ずデモで検証→記録→改善を繰り返してください。
コメント